gyoseishoshi-kensetsu-lp.md — main

建設業許可がLP向きなのは「母数」と「継続」があるから

国土交通省の調査では、令和7年度末(2026年3月末)時点の建設業許可業者数は483,823業者でした。前年度から123業者(0.03%)の増加で、令和5年度末から3年連続の増加です。派手に伸びる市場ではありませんが、母数が大きく、減ってもいない。専門特化の前提としては悪くありません。

もう一つの理由が継続性です。建設業許可は5年ごとの更新が必要で(建設業法3条3項)、さらに毎事業年度経過後4か月以内に決算変更届の提出義務があります(同法11条2項)。1件の新規受任が、そのまま毎年の接点になります。積み上げで見られる、数少ない許認可です。

ただし、これは同業も全員知っています。「建設業許可+地名」で上位に出るのは専門特化したページで、総合型サイトに1ページ置いても勝ちにくい。ページを独立させ、建設業許可だけのLPとして作り込みます。専門分野を絞る判断とセットで考えるところです。

検索して来る人を4層に分けて考える

「建設業許可を取りたい人」とひとくくりにすると訴求がぼやけます。実際に問い合わせてくるのは、少なくとも次の4層です。

  • 01
    はじめて取る 「軽微な建設工事」(1件500万円未満、建築一式は1,500万円未満等。いずれも消費税込みで判定)の枠を超えそうな事業者。最大の不安は要件を満たすかどうか
  • 02
    元請に言われた 取引先から「許可がないと発注できない」と言われて動く層。先に期限があるのが特徴で、判断軸は費用より間に合うか
  • 03
    手続きが滞っている 決算変更届を何年も出していない、更新期限が迫っている既存業者。責める書き方をすると問い合わせが来ない。
  • 04
    広げたい 業種追加、一般から特定への切り替え、経営事項審査を受けて入札に出たい層。単価が高く継続にもつながります。

この4層は不安の質が違います。要件を知りたい人に価格訴求は刺さらず、期限が迫っている人に長い要件解説を読ませれば離脱します。1枚で4層を狙うと、どれにも届かない一般論になります。

現実的には、まず1層に寄せて1枚作り、反応を見てから2枚目を足します。どの層から始めるかは、既にある人脈で決めるのが早い。建設会社の知人がいるなら「はじめて取る」層、同業の紹介が多いなら「広げたい」層から。

要件セルフチェックをページの中核に置く

建設業許可のLPで最も読まれるのは、料金でも事務所紹介でもなく「自分は取れるのか」の部分です。許可の基準は建設業法7条(一般建設業)と15条(特定建設業)に、欠格要件は8条に定められています。自己診断できる形に落とすと、滞在時間も問い合わせの質も変わります。

一般建設業の要件は6点です。①経営業務の管理を適正に行う能力(法7条1号)、②営業所ごとに営業所技術者を専任で置くこと、③誠実性、④請負契約を履行するに足りる財産的基礎または金銭的信用、⑤欠格要件(法8条各号)に該当しないこと、⑥適切な社会保険への加入(健康保険・厚生年金・雇用保険。建設業法施行規則7条2号)。⑥は形式上①の省令基準ですが、未加入は補正の原因になりやすく、独立項目にすると漏れません。

④は、国土交通省の建設業許可事務ガイドライン【第7条関係】4(2)で、自己資本500万円以上、500万円以上の資金を調達する能力、許可申請直前の過去5年間許可を受けて継続して営業した実績、のいずれかに該当すれば足りるとされています。3つ目は既存業者に効くので落とさないこと。②の専任にも例外があり、令和6年改正で新設された法26条の5により、営業所で締結した契約・請負代金が政令で定める額未満・移動時間等の省令要件・ICTによる遠隔での職務遂行措置の4要件を満たす場合は、営業所技術者が現場の主任技術者を兼ねられます。

特定建設業は2つ加わります。1つは営業所ごとの特定営業所技術者(法15条2号)で、指定建設業7業種(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園。施行令5条の2)は原則1級国家資格者等に限られ、実務経験ルートが使えません。他業種でも、発注者から直接請け負う4,500万円以上(施行令5条の3)の工事で2年以上の指導監督的実務経験が要ります。もう1つが財産的基礎で、法15条3号は8,000万円以上(施行令5条の4)の元請契約を履行できることを求め、上記ガイドライン【第15条関係】2は欠損の額が資本金の20%以下、流動比率75%以上、資本金2,000万円以上かつ自己資本4,000万円以上をすべて満たせば適合と扱うとしています。詰まるのは財務より技術者です。

用語も1つ。現行の建設業法7条2号は「営業所技術者」の語を用い、条文上「専任技術者」は使われていません。一方で都道府県の手引きや検索語には「専任技術者」が多く残っています。LPでは「営業所技術者(従来の専任技術者)」と両方を併記しておくのが安全です。

元請と下請では、刺さる言葉がまったく違う

同じ建設業許可でも、元請として動く会社と下請中心の会社では悩みが違います。分けずに書くと、どちらにも届きません。

元請側の分岐点は下請契約の総額5,000万円(建築工事業は8,000万円)です。この額以上の下請契約を締結して施工するなら特定建設業の許可が必要になります(建設業法3条1項2号、建設業法施行令2条)。この基準額は2023年1月1日と2025年2月1日の2回、政令改正で引き上げられています。古い金額のページも多いので、最新の額で書くだけで差がつきます。

下請側の分岐点は「軽微な建設工事」のラインです。1件500万円未満(建築一式は1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅)なら許可は不要。ただし判定は消費税込みで行い、工事を2以上の契約に分割して請け負うときは各契約の合計額で見ます(正当な理由による分割を除く)。注文者が材料を提供する場合はその市場価格と運送賃を加算します(施行令1条の2第2項・3項)。この枠を超える瞬間が問い合わせのタイミングです。

一次的な不安LPで先に見せるもの
下請中心・はじめて取る要件を満たすか要件セルフチェック → 料金 → 進め方
元請から求められた期限に間に合うか相談窓口 → 進め方と期間の考え方 → 料金
一般から特定へ1級技術者と財務要件を満たせるか特定営業所技術者 → 財務基準 → 相談の入口
入札に出たい許可の次に何が要るか経営事項審査から入札参加資格までの全体像

経営事項審査は、公共性のある施設または工作物に関する建設工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者が受けなければならない審査です(建設業法27条の23)。対象は国や地方公共団体等が発注者で1件500万円以上(建築一式は1,500万円以上)の工事です(同法施行令45条)。「許可の次」を示せると、単発で終わらない導線になります。

LPの構成要素と、問い合わせフォームの削り方

構成要素は多くありません。上から並べると、おおむね次の順です。

  • ファーストビュー:誰向けかを1行で言い切り、次のアクションを1つだけ置く
  • 要件セルフチェック:6つの要件をチェック形式で見せ、「1つでも不安があれば相談」で受け止める
  • 料金:報酬と実費を分けて表示し、実費は根拠を示す
  • 進め方と期間:ヒアリング→書類収集→申請→許可通知。期間は許可行政庁により異なる旨を添える
  • 対応エリア:どの許可行政庁に対応するかを明記する
  • よくある質問:要件・費用・期間・不許可だった場合の扱い
  • 問い合わせフォーム:項目は最小限にする

料金は出します。実費は読者側でも検証できるので、隠すと不信につながります。国土交通省の案内では、大臣許可の新規は登録免許税15万円、知事許可の新規は9万円、更新および同一区分の業種追加は5万円とされています。報酬と実費を分ければ見え方も整理されます(報酬額の決め方)。

フォームは削ります。見積は本来ヒアリングなしに出せませんが、初回から役員経歴や資格まで聞くと入力の途中で落ちます。初回は「会社名・連絡先・今どの段階か」の3項目程度にとどめ、詳細は折返しで取ります。現場に出ている人は日中に電話へ出にくいので、折返し希望時間帯の選択肢も入れます(問い合わせフォームの改善)。

架空の事例や体験談は書きません。実績が薄くても、対応業種、対応エリア、初回相談から許可通知までの進め方、必要書類の一覧といった事実で書けることを厚くすれば差はつきます。建設業許可の必要書類の整理は、そのままコンテンツです。

公開後は更新と決算変更届で回収する

LPは公開した日が一番弱い状態です。検索経由が育つには時間がかかるので、初期はGoogleビジネスプロフィール広告用LPと組み合わせて母数を作り、受任済みの顧客から回収する設計にします。

回収の軸は期限管理です。5年ごとの更新と、毎事業年度経過後4か月以内の決算変更届は法律で期日が決まっているので、こちらから連絡する正当な理由があります。顧客ごとに決算月を持つだけで、連絡タイミングが決まります(更新期限の管理建設業許可のリマインド)。

計測は最低限で足ります。フォーム到達数と送信数、電話タップ数、「どの層からの問い合わせか」を数える。月に数件では統計的な差は出ません。数字は方向性の確認に使い、判断はヒアリングで行います(GA4の設定LPの改善)。

まとめ

建設業許可がLP向きなのは、許可業者数が約48万業者と母数が大きく、5年更新と毎年の決算変更届という制度上の継続接点があるからです。単発で終わる許認可とは設計思想が変わります。

訴求は層で分けます。はじめて取る/元請に言われた/手続きが滞っている/広げたい、の4層は不安の質が違うため、1枚に詰めず、まず1層に寄せるほうが早い。

そして数値の正確さがそのまま差別化になります。特定建設業の下請契約総額5,000万円(建築工事業8,000万円)、軽微な建設工事の500万円(消費税込み・分割は合算)、条文上の呼称が営業所技術者であること。古い数字のページが多いからこそ、最新であること自体が信頼につながります。

公開後は期限管理で回収します。LPで新規を取り、更新と決算変更届で継続する。この二本立てで、専門特化が事務所の収益構造として機能します。

Q. 建設業許可のLPは、事務所の総合サイトとは別ドメインで作るべきですか?

A. 独立したページとして作る価値は高いですが、別ドメインにする必要は通常ありません。別ドメインだと評価をゼロから積み直すことになるため、同一ドメイン内の専用ページとして作り込むほうが無難です。広告専用に割り切って計測やデザインを分離したい場合に限り、別で持つ選択肢が出てきます。

Q. 「専任技術者」と「営業所技術者」は、どちらの表記を使うべきですか?

A. 現行の建設業法7条2号の条文は「営業所技術者」を用いており、条文上「専任技術者」の語は使われていません。一方で都道府県の手引きや事業者の検索語には「専任技術者」が今も多く残っています。LPでは「営業所技術者(従来の専任技術者)」のように併記し、どちらの語で検索してきた人でも読めるようにしておくのが実務的です。

Q. 料金をLPに載せると、金額だけで比較されませんか?

A. 比較はされますが、載せないと問い合わせ自体が減ります。報酬と実費(登録免許税や許可手数料)を分けて表示し、どこまでが料金に含まれるかを明記すると、単純な金額比較にはなりにくくなります。要件の確認に時間がかかるケースは別料金になる旨を先に書いておくと、受任後の認識ズレも減らせます。

Q. 実績が少ないうちは、LPに何を書けばよいですか?

A. 架空の事例や体験談は書かないでください。代わりに、対応できる業種、対応エリア、初回相談から許可通知までの進め方、必要書類の一覧、料金の内訳など、事実として書けることを厚くします。要件セルフチェックの精度を上げるほうが、中身の薄い事例を並べるより読者の判断材料になります。

Q. 建設業許可の次に繋げるとしたら、どんなページを足すとよいですか?

A. 決算変更届(毎事業年度経過後4か月以内)、5年ごとの更新、業種追加、一般から特定への切り替え、そして経営事項審査と入札参加資格が自然な流れです。とくに経営事項審査は、公共性のある工事を発注者から直接請け負おうとする場合に必要な審査で(建設業法27条の23)、継続性も高いため許可LPからの導線を用意しておく価値があります。

フォームの項目を削った分は、あとのやり取りで埋める

問い合わせフォームは項目を減らすほど送信されやすくなりますが、その分、受任判断に必要な情報は後追いのやり取りで集めることになります。RenRakuはメールとLINE公式アカウントの受信を1画面にまとめ、定型文テンプレートで要件確認の質問をすぐ返せます。返ってきた内容は顧客カードにまとまるので、フォームで聞かなかった項目も同じ場所に集まります。プレミアムプランでは入力フォームを作成でき、初回に聞きたい項目だけを切り出して尋ねる使い方もできます。

後追いの質問を、テンプレートで出す

RenRakuは定型文テンプレートでヒアリングの追加質問を送れます。入力フォームの作成はプレミアム(10名まで月額4,980円・税抜)の機能です。14日間は無料・カード登録不要です。

> RenRaku を見る

システム開発・Web制作のご相談は TechSyncへ

※ 本記事は2026年8月時点の法令および公表資料に基づく一般的な情報提供です。建設業許可の要件・金額基準・提出書類・処理期間は、法令改正や許可行政庁ごとの運用により変わることがあります。実際の申請にあたっては、許可行政庁の最新の手引き等を必ずご確認ください。本記事は特定の事案に対する助言ではありません。

UTF-8MarkdownLF0 charsLn 1, Col 1