「この件、誰かに確認していましたよね?」お客様のメールはすぐ見つかるのに、その後の社内の相談がどこにも見当たらない。担当者が休んだ日や交代した日に、同じ確認をもう一度やり直していないでしょうか。
何往復も続く相談は従業員チャット、決まったことと次の対応は問い合わせごとのメモ、期限のある作業はタスクに置きます。要になるのは、チャットで出た結論を問い合わせの側へ戻すことです。RenRakuでは、メモで「知らせる人」を選んで相手に通知でき、問い合わせごとに担当者も決められます(いずれもスタンダード以上)。
RenRakuを提供する株式会社TechSyncが編集しています。情報確認日:2026年9月27日
社内で決めたことが残らないと、同じ確認がくり返される
お客様とのやり取りは、受信箱に残ります。ところが途中で社内に確認した内容は、チャットや口頭、個人の手帳に散らばりがちです。問い合わせを開いても、社内で何が決まったのかが見えません。
説明用の例で考えます。お客様から「納品を金曜に早められますか」とメールが届きました。受けた営業は制作担当にチャットで聞き、「金曜は可能、ただし午後着」と返事をもらいます。ところが営業はその日のうちに返信できず、翌日は休みでした。
翌日に問い合わせを開いた同僚には、お客様のメールしか見えません。制作担当に同じことを聞き直すか、休みの営業に電話するしかありません。こうした場面で問い合わせから切れているのは、次の3つです。
- 決まったこと:誰が、何を、どんな条件で決めたか
- 確認中のこと:誰の返事を待っているか
- 次の対応:誰が、いつ、お客様に連絡するか
この3つが別の場所にあると、担当者がいる間は回っても、休みや交代の日に止まります。聞き直しが続くと、お客様への答えが人によって食い違うおそれもあります。情報が人に張りついていく仕組みは、顧客対応が特定の担当者に依存する原因で整理しています。
目指すのは、社内の会話をすべて一か所に押し込むことではありません。問い合わせを開けば、答えるための前提にたどり着ける状態をつくることです。
置き場所は「次に誰が読むか」で決める
社内のやり取りは、中身ではなく次に誰が読むかで置き場所を分けます。その問い合わせを次に開く人が読むならメモ、特定の人の返事が要るならその人に知らせる手段、期限までに終える作業ならタスクです。
| 残したい情報 | 置き場所 | 次に読む人 | 書くこと |
|---|---|---|---|
| その件で決まったこと | メモ | 次にその問い合わせを開く人 | 決まった内容、決めた人、条件 |
| 確認を待っていること | メモ | 次にその問い合わせを開く人 | 誰に何を聞いているか、いつ見直すか |
| 特定の人への質問・相談 | メモの「知らせる人」か従業員チャット | 聞きたい相手 | どの問い合わせの話かと、聞きたいこと |
| 返信の後に残る作業 | タスク | 作業する人 | 作業の名前、担当者、期限 |
| 書きかけの返信 | 共有下書き | 続きを書く人 | 返信の本文と添付 |
| 全員に関わる共通ルール | RenRakuノート | 全員 | 最新の手順と更新した日 |
迷ったときは、次の3つを順に確かめます。
- お客様の件と結びついているか。結びついていれば、結論はメモに残す。
- 特定の人の返事が要るか。要るなら、その人に知らせる。
- 返信の後にも作業が残るか。残るなら、期限つきのタスクにする。
一つの相談が、いくつもの置き場所にまたがることもあります。そのときも結論だけはメモにそろえると決めておけば、後から探す場所は一つで済みます。
ツールによっては、問い合わせごとの社内メモを「内部コメント」や「社内メモ」と呼びます。RenRakuの画面上の名前は「メモ」です。メールとLINEの問い合わせそのものを1つの画面に集める方法は、LINEとメールを一元管理する方法で紹介しています。
メモは「次の人がそのまま動ける」4項目で書く
メモで大事なのは長さではなく、読んだ人が次の一手を決められるかです。「確認中です」の一言では、何を誰に確認しているのかが分かりません。次の4項目を毎回そろえると、書く人によるばらつきが減ります。
メモの4項目(そのまま使える型)
要件:お客様が求めていること(1行)
決まったこと:確認済みの事実と、決めた人
確認中:まだ決まっていないことと、誰に聞いているか
次の対応:誰が、いつ、何をするか
説明用の例として、冒頭の納期の件をメモにすると次のようになります。人名と日時は例です。
要件:納品日を金曜に早めたい(〇〇商事 田中様・9/18メール)
決まったこと:金曜納品は可能、ただし午後着(制作の佐藤さんに確認済み・9/18 15時)
確認中:送料の差額が出るか、経理の山本さんに確認中
次の対応:営業Bが9/19 11時までに差額を確かめ、田中様へ返信する
伝わりにくい書き方を、動ける書き方に直す
短い一言は、書いた本人にしか意味が通じません。よくある書き方を、次の人が動ける形に直すと次のとおりです。
| 伝わりにくい書き方 | 次の人が動ける書き方 |
|---|---|
| 確認中です | 送料の差額を経理の山本さんに確認中。9/19 11時に見直す |
| OKでした | 金曜納品は可能、午後着。制作の佐藤さんが9/18に確認 |
| 例の件、対応済み | 9/19に田中様へ差額なしと返信済み。残る作業はなし |
| あとで連絡します | 営業Bが9/19 11時までに田中様へ返信する |
RenRakuのメモでできること
RenRakuのメモは、問い合わせを開いた画面の入力欄から書きます。お客様には一切見えません。
- 1件ごとに投稿者の名前と日時が付く
- 問い合わせの一覧に「メモあり」と件数が出る
- 大事なメモはピン留めして先頭に固定できる
- 「すべてのメモ」から一覧で見返せる
お客様に見えないメモでも、個人への評価や感情は書きません。事実と次の対応に絞ると、後から誰が読んでも同じ判断ができます。
メモを書くのは、状況が変わった3つの時点
メモは、書く時点を決めておくと書き忘れが減ります。目安は次の3つです。
- 社内に確認を始めたとき:「確認中」に、誰に何を聞いたかを書く
- 結論が出たとき:「決まったこと」と「次の対応」を書き足す
- 自分の手を離れるとき:退勤や休みの前に、次の対応を誰に渡すかを書く
メモは編集できないので、状況が変わるたびに新しい1件を足していきます。最新の状況を表すメモをピン留めしておくと、開いた人が最初に読めます。
相談はチャットで、決まったことはメモへ戻す
何往復も続く相談には、従業員チャットが向いています。そのかわり、結論が出たらメモへ戻すところまでを1回の相談と考えます。チャットの会話は問い合わせの画面に出てこないので、後から問い合わせを開いた人には見えないからです。
1行目に、どの問い合わせの話かを書く
チャットだけを読んでも、どのお客様の件かが分かるようにします。お客様の名前、窓口、受信した日を1行目に書きます。後で結論をメモへ戻すとき、どの問い合わせに書けばよいかで迷いません。
チャットの1行目の例
【件】〇〇商事 田中様(メール・9/18受信)納品日の前倒し
【聞きたいこと】金曜の納品は可能ですか。可能なら到着の時間帯も教えてください。
結論をメモへ戻すのは、相談を始めた人
戻す役を決めておかないと、全員が「誰かが書くだろう」と考えます。相談を始めた人が戻す、と決めるのが分かりやすい運用です。写すのは結論と、その確認先だけで構いません。途中の会話まで写す必要はありません。
チャットの結論をメモに戻す例
決まったこと:金曜納品は可能、午後着(制作の佐藤さんにチャットで確認・9/18 15時)
次の対応:営業Bが本日中に田中様へ返信する
口頭や電話で決まったことも、同じ形で戻す
社内の確認は、チャットだけで行われるとは限りません。立ち話や内線で決まったことほど、どこにも残りません。聞いた人がその場でメモに「決まったこと」を1行足す、と決めておきます。
チャットが向く相談、向かない相談
- 向く:何往復も話し合う相談や、複数のお客様にまたがる相談(例:今週の出荷の見通し)
- 向く:問い合わせと関係のない業務連絡や、不在の連絡
- 向かない:その問い合わせだけの確認で、答えを記録に残したいもの(次の節のメモの「知らせる人」を使う)
RenRakuの従業員チャットは、1対1とグループで使えます。新着はRenRakuの画面の右側に短く表示されますが、メールやスマートフォンへの通知はありません。急ぎの相談では、相手がRenRakuを開いているかも確かめてください。
その件だけの確認は、メモの「知らせる人」で頼む
その問い合わせだけの確認なら、チャットを使わずにメモで相手を呼ぶ方法があります。質問と答えが同じ問い合わせの記録に並ぶので、結論を戻す手間がかかりません。
RenRakuのメモで「知らせる人」を選ぶ手順
2026年9月25日から、RenRakuのメモで知らせる人を選べるようになりました。メモを書けるスタンダード以上で使えます。
- 問い合わせを開き、メモの入力欄に聞きたいことを書く
- 「知らせる人」で相手を選ぶ(候補は、その問い合わせを見られるメンバー)
- 保存すると、相手にベルで通知が届く
- 相手が通知を押すと、そのメモの位置が開く
- 相手もメモで答え、質問した人を知らせる人に選ぶ
保存したメモには「@名前」が青く表示されます。後から読む人にも、誰に向けた質問だったかが分かります。
メモで呼ぶか、チャットで相談するか
| 場面 | 使うもの | 理由 |
|---|---|---|
| その問い合わせだけの確認 | メモの「知らせる人」 | 質問と答えが問い合わせに残る |
| 何往復も話し合う相談 | 従業員チャット | やり取りが速い。結論だけメモへ戻す |
| 複数の問い合わせにまたがる相談 | 従業員チャット | 一つの問い合わせに収まらない |
| その問い合わせを見られない人への相談 | 従業員チャット | 知らせる人の候補は、見られるメンバーだけ |
知らせる人はメモの機能です。従業員チャットとタスクには、この仕組みはありません。その件の記録に残したい質問は、メモから頼むと決めておくと迷いません。
確認の後に誰が返すかを、担当者で示す
相談が終わっても、お客様に返す人がはっきりしないと問い合わせは止まります。誰がこの件を持っているかを、メモとは別に示しておきます。
RenRakuで担当者を決める
RenRakuでは、問い合わせごとに担当者を1名決められます(2026年9月25日から・スタンダード以上)。問い合わせの見出しの右にある「担当」から選び、外すこともできます。
- 担当になった人には、ベルで通知が届く
- 一覧の行に担当者の名前が出る
- 「自分の担当」で、自分が担当の問い合わせに絞り込める(数字は未読・未返信の件数)
- 担当を決めるのも外すのも、メンバーなら誰でもできる
担当者は人が決めます。条件に合わせて自動で振り分ける機能はなく、承認の流れを組む機能もありません。相談の後に返す人が替わるときは、担当者を付け替え、メモの「次の対応」にも同じ名前を書きます。
自動で残る「最後に開いた人・最後に返信した人」との違い
担当者とは別に、RenRakuは問い合わせを最後に開いた人と、最後に返信した人を自動で記録します。これは「誰が触ったか」の記録で、「誰が持つか」を決めたものではありません。持ち主を示したいときは担当者を使い、二つを混ぜないようにします。
確認中の件に、別の人が先に返信しないように
社内で確認している間に、別の人が同じお客様へ先に返信してしまうことがあります。防ぐ基本は、メモの「確認中」と担当者の表示です。開いた人が、誰が確認していて誰が返すのかを見て判断できます。
同じ問い合わせに二人が同時に返信を書く場面には、RenRakuの「二重返信の防止」が働きます(2026年9月26日から・スタンダード以上)。ほかの人が返信中なら、送信は止まります。
この動きは、管理者が「開いた人が優先」「返信中だけ知らせる」「閲覧中も知らせる」「使わない」の4つから選べます。標準は「閲覧中も知らせる」です。LINE公式アカウントを複数人で回すときの権限や担当分けは、LINE公式アカウントを複数人で運用する方法で扱っています。
返信の後に残る作業は、タスクで追う
「承知しました」と返信しても、手配や確認の作業が残ることがあります。返信が済んだかはステータス、作業が残るかは「要対応」の印やタスクで見分けます。
RenRakuのステータスは、未読・未返信・返信済の3つです。返信を送ると返信済になりますが、その後の作業までは表しません。作業が残るときは、手で付ける「要対応」の印を付けます。この印は返信しても消えないので、作業が終わったら手で外します。期限や担当者を決めて追う作業は、タスクにします。
タスクに書くこと
- タスク名:お客様の名前と作業を1行で(例:〇〇商事 田中様|差額の請求書を送る)
- 依頼者と担当者
- 期限の日付と時刻
RenRakuのタスクは、顧客カードにも問い合わせにも紐づかない独立した台帳です。そのため、どの件の作業かはタスク名に書きます。期限の通知は48時間前と24時間前の2回で、RenRakuの画面の中にだけ出ます。
タスクには、誰が完了にしたかは記録されません。終わった作業の結果は、問い合わせのメモに1行で残します。そうすれば、お客様から続きの連絡が来たときも、メモを見るだけで経緯が追えます。
複数人の確認を順に通したい作業には、多段階チェックを使えます。使い方はメールの送信前チェックを仕組みにするで紹介しています。
使えるプランと、始める前に知っておきたい仕様
メモの投稿と「知らせる人」、従業員チャットへの投稿、タスク、担当者の割り当ては、スタンダード以上で使えます。ライトでもメモ・従業員チャット・RenRakuノートは読めますが、書けるのはスタンダードからです。
| 機能 | ライト | スタンダード | プレミアム |
|---|---|---|---|
| メモを読む | ○ | ○ | ○ |
| メモを書く・知らせる人 | — | ○ | ○ |
| 従業員チャット | 閲覧のみ | ○ | ○ |
| タスク | — | ○ | ○ |
| 担当者を決める | — | ○ | ○ |
| RenRakuノート | 閲覧のみ | ○ | ○ |
| 月額 | 1,480円(1名) | 2,980円(3名込み) | 4,980円(10名込み) |
ユーザーの追加は1名月500円(税抜)です。たとえばスタンダードを5名で使うなら、2名を足して月3,980円です。3名込み・10名込みは上限ではありません。追加すれば、スタンダードは最大53名、プレミアムは最大60名まで使えます。最新の料金はRenRakuの料金表で確認できます。
始める前に知っておきたい仕様
- 投稿したメモは編集できない。直すときは消して書き直す
- メモの削除は元に戻せず、監査ログにも残らない。自分が書いていないメモも消せる
- 従業員チャットの新着は、RenRakuの画面の中にだけ出る
- 従業員チャットの部屋は参加者なら誰でも削除でき、その部屋の発言がすべて消える。元には戻せない
- タスクは問い合わせに紐づかない。完了にした人も残らない
- 担当者は人が決める。条件で自動に振り分ける機能はない
どれも、使い方のルールで補えます。結論はメモ、作業はタスクに置きます。メモやチャットの部屋を消してよい場面も、社内で決めておきます。
今日から1件で試す手順
ルールは、最初から全部そろえなくて構いません。確認待ちの問い合わせを1件選び、次の順で試します。
- 確認待ちの問い合わせを1件選ぶ
- メモに「要件・決まったこと・確認中・次の対応」の4項目を書く
- 確認したい相手を「知らせる人」で選ぶか、チャットで相談する
- 答えが出たら、結論をメモに戻す
- お客様に返す人を担当者に決める
- 返信の後に残る作業があれば、タスクにする
最後に、その件に関わっていない人にメモだけを読んでもらいます。口頭の説明なしで次の対応を言えたら、書き方は足りています。言えなければ、足りなかった項目をメモの型に足します。
社内に共有するルールの例
1件で試して回ったら、ルールを短い文にして共有します。次の例を、自社に合わせて書き換えて使えます。
社内のやり取りのルール(例)
1. お客様の件で決まったことは、その問い合わせのメモに書く
2. チャットで相談したら、始めた人が結論をメモに戻す
3. その件だけの確認は、メモの「知らせる人」で頼む
4. 返す人が決まったら、担当者を付け替える
5. 返信の後に残る作業は、期限つきのタスクにする
ルールは5行以内にとどめます。長いルールは読まれず、結局は個人のやり方に戻るからです。ルールそのものはRenRakuノートに置き、更新した日を書いておきます。
1週間後に、3つの点を見直す
ルールを共有して1週間たったら、問い合わせの一覧とメモで次の3点を確かめます。
- チャットで決まったのに、メモに戻っていない件はないか
- 確認が終わったのに、お客様に返す担当者が決まっていない件はないか
- 「確認中」のまま、見直す予定の日時を過ぎたメモはないか
見つかった件は、誰かを責める材料にしません。ルールの足りない所として扱い、メモの型や書く時点を直します。
気になる疑問
従業員チャットとメモは、どう使い分けますか?
特定の人と何往復も相談するならチャット、その問い合わせを次に開く人に必要な結論はメモに残します。チャットで結論が出たら、相談を始めた人がメモへ戻します。その件だけの確認なら、メモの「知らせる人」で相手を呼ぶと、質問と答えが問い合わせの中に並びます。
メモはお客様に見えませんか?
見えません。RenRakuのメモは問い合わせごとの社内の記録で、お客様への返信とは別の欄に書きます。ただし社内の誰が読んでも困らないよう、事実と次の対応に絞って書くことをおすすめします。
ライトプランでもメモや担当者は使えますか?
ライトでもメモは読めますが、新しく書けるのはスタンダードからです。メモの「知らせる人」、担当者の割り当て、タスクもスタンダード以上です。ライトは1名で使うプランで、人数は追加できません。
担当者は自動で振り分けられますか?
自動では振り分けられません。問い合わせの見出しの右にある「担当」から、人が1名を選びます。これとは別に、最後に開いた人と最後に返信した人は自動で記録されます。
人数が増えても利用できますか?
スタンダードとプレミアムは、1名月500円(税抜)でユーザーを追加できます。プランに含まれる3名・10名は上限ではありません。追加すれば、スタンダードは最大53名、プレミアムは最大60名まで使えます。
確認した公式情報
情報確認日:2026年9月27日。料金・機能・契約条件の最新情報は公式ページでご確認ください。本文の運用例・人名・日時は説明用の例で、導入の効果を保証するものではありません。