ものづくり補助金の事業計画書では、技術的な裏付けは重要な評価要素の一つです。なぜその技術が必要で、どう実現し、どんな効果が出るのかを、経営力・事業性・実現可能性などの審査観点とつながる形で整理します。
「なぜその技術か」を定量で語る
計画書で弱くなりがちなのが、技術選定の必然性です。「便利だから導入する」ではなく、現状の課題を数値で示し、それを解決する手段としてこの技術が妥当だという流れを作ります。現状の作業時間・不良率・対応可能件数などを定量化し、導入後にどう変わるかを対比させます。計測の考え方は メトリクス設計の基本 が参考になります。
技術的根拠の基本構成
- 1現状課題の定量化作業時間・不良率・機会損失などを数値で示す
- 2採用技術と選定理由代替案との比較で、なぜこの技術なのかを説明
- 3市場・顧客・競合との関係新製品・新サービスの価値、顧客ニーズ、競合との差別化を示す
- 4実現可能性技術力・社内外の体制・スケジュール・資金計画の裏付け
- 5効果と測定方法導入後の数値目標、費用対効果、その測り方
伝わらない記載と伝わる記載
抽象的な表現は審査員に伝わりません。具体性と数値で書き換えます。
- 抽象的: 「最新のシステムを導入し生産性を向上させる」
- 具体的: 「手作業で1件30分かかる照合を、システム化により1件5分へ短縮し、月間の処理可能件数を引き上げる」
システム開発を伴う場合は、開発会社と要件を詰めたうえで、実現可能性とスケジュールを裏付けます。要件整理の進め方は キックオフで決めるべきこと を参考にしてください。
主な参考情報
補助対象・補助率・要件は公募回ごとに異なります。最新の公募要領は ものづくり補助金総合サイト で必ずご確認ください。
よくある質問
Q. 技術的根拠は何を書けばよいですか?
A. 現状課題の定量化、採用技術の選定理由、実現可能性、導入後の効果と測定方法の4点を軸に書きます。なぜその技術が必要かを数値の対比で示すと説得力が増します。
Q. 数値はどこまで具体的にすべきですか?
A. 作業時間・不良率・処理件数など、導入前後を対比できる指標を選びます。抽象的な『生産性向上』ではなく、何分が何分になるかまで落とし込みます。
Q. システム開発会社とはいつ相談しますか?
A. 計画書作成の段階で要件を詰めておくと、実現可能性やスケジュールの裏付けが書けます。開発会社と申請支援を分けて進めると整理しやすくなります。
Q. 採択されやすいテーマはありますか?
A. 特定のテーマなら必ず有利とはいえません。最新の公募要領に記載された審査項目・加点項目・減点項目を確認し、自社の課題、顧客ニーズ、実現可能性、費用対効果を具体的に説明できるテーマで申請するのが基本です。
Q. 申請支援は誰に頼めますか?
A. 技術面は開発会社、事業計画書の作成支援は行政書士や認定経営革新等支援機関などの専門家、と役割を分けるとスムーズです。なお、ものづくり補助金の電子申請(jGrants)は事業者自身が行う必要があり、申請内容を自社で理解しておくことが前提です。
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